こんにちは!今日は「減価償却って何?」という個人事業を始めたばかりの人向けに、起業時によくある例「事業用の車を買った場合」を例にわかりやすく解説します。
減価償却って何?
減価償却とは、事業のために購入した高額な資産(車や機械など)を、購入した年に全額経費として計上するのではなく、決められた期間に分けて経費にする方法です。
たとえば、200万円の事業用の車を購入した場合、1年で全額を経費にできるわけではありません。その車を何年使うか(耐用年数)に応じて、少しずつ経費にしていく仕組みです。
車の耐用年数は?
事業用の車の場合、税法で決められた「耐用年数」は以下のようになります:
- 事業用の普通自動車:6年
- 事業用の軽自動車:4年
つまり、普通自動車なら購入費用を6年間で分割して経費に計上します。
その他、減価償却資産の耐用年数は国税庁のPDFをご参考ください。
減価償却の計算方法
減価償却費の計算方法にはいくつかありますが、ここでは初心者でもわかりやすい定額法を使った計算例を紹介します。
定額法の計算式
定額法(毎年同じ額を経費にする方法)
減価償却費 = 取得費用 ÷ 耐用年数
計算例
例えば、事業用に300万円の普通自動車を購入した場合:
この場合、毎年50万円を経費として計上することができます。
300万円を5年で償却する場合:300万円÷5年=60万円(毎年の経費)
減価償却費を経費にするメリット
減価償却を活用することで、以下のメリットがあります:
- 節税効果がある:購入費用を複数年に分けて経費にすることで、その年の利益が少なくなり、税金の負担を軽減できます。
- 資金繰りが楽になる:一度に全額を計上する必要がないため、安定した経営計画を立てやすくなります。
- 長期的な視点で経費を管理できる:大きな支出を分割して計上することで、毎年の収支バランスを整えることができます。
減価償却の実際の手続き
- 減価償却資産台帳に登録する
- 資産名:「事業用普通自動車」
- 購入金額:300万円
- 耐用年数:6年
- 償却方法:定額法
- 毎年の確定申告で経費として計上
- 1年目に50万円、2年目も50万円…という形で、耐用年数が終了するまで計上します。
- 耐用年数を過ぎたらどうなる?
- 耐用年数を過ぎた資産については、減価償却費として経費にできなくなりますが、引き続き使用することは可能です。
注意点
- 減価償却は「事業用の資産」にのみ適用されます。プライベートで使用する車は対象外です。
- 車の購入時に、ナンバープレートが「営業ナンバー(緑ナンバー)」または「事業用ナンバー(白ナンバー)」である必要があります。
- 分からない場合は、税理士に相談するのがおすすめです。
まとめ
減価償却は、個人事業を始める人にとって、税金を節約しながら資産を有効活用できる便利な仕組みです。特に車の購入は多くの方が直面するケースなので、今回の例を参考にして、ぜひ活用してみてください!