「われわれが何かを思考する、あるいは学問をするとき、
あるいはさらに実生活の上でも、いつも何らかの分類操作と
いうものが伴っている。
赤ちゃんの人見知りして、他人を分類識別し、母親と
知らぬ他人とに異なった態度をとる。」
●中尾佐助 (1990) 「分類䛾発想 思考䛾ルールをつくる」朝日新聞社
ティンバーゲンの4つのなぜ
ニコ・ティンバーゲン(動物行動学者)
「なぜ生物がある機能を持つのか」を理解するためには、多様な領域からのアプローチが重要であると、疑問を4つに分類。
▶ある事を、異なる側面から眺めることが大切!
(例)鳥のさえずり
①メカニズム→脳内にどのような構造があり、さえずりを学習できるのか?
②機能→縄張りの防衛や雌への求愛など、生存・繁殖における利点があるのか?
③発達→幼鳥から成鳥になる過程で、どのようにさえずりを獲得するのか?
④系統進化→進化の過程で、いつから「さえずり」するようになったのか?
※4つ全部を回答できない場合も存在する。
なぜ人は生物を分類するのか
本能で分類している(*´▽`*)
(人の脳は体制化に成功すると快感を得る)
→問題解決しようとする欲求が刺激される
・・・パズルや謎解きが好きなのも本能?!(^^)!
分類の究極要因
(1)生存のために「私たちが食べるもの」と「私たちを食べるもの」を認識する
(2)配偶のために、同種の異性とそれ以外を認識する
(3)情報を縮減することで、脳を有効利用(ルールも同じ)・論理的思考
分類の至近要因
(1) ヒト固有の環世界センスで世界をとらえ、分類している
→環世界 (Umwelt)
動物行動学では、個々の種が特有䛾感覚で認識した世界
•イヌ:視覚は弱いが、嗅覚に依存して世界をとらえている
•ハチ:紫外線を感知している
(2)ヒトの生物分類の処理機能(の一部)は、側頭葉に局在している
カール・フォン・リンネ「分類学※の父」
スウェーデンの博物学者、生物学者、植物学者。
「リンネ式階層分類体系」「二名法」を体系化する。
※分類学とは、生物を分類することを目的とした生物学の一分野。
生物を種々の特徴によって分類し、体系的にまとめ、生物多様性を理解する
学名
世界共通で生物の分類群に付けられる名称。
[属名+ 種小名](細菌では[属名 + 種形容語])の構成で、ラテン語形で表記される。
例)ヒト Homo sapiens(属名・種小名)
リンネ式階層分類体系
界・門・綱 ・目・科・属・種といった7つの基本的な分類階級を基本とした階層的な分類。
引用:Wikipedia、系統分類学 第一回(藤 博幸 教授)